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イタリアで食べたあの味を再現したい。

そんな想いでつくった12席のお店

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2004年2月23日、私たち夫婦は「イタリア・ワイン食堂 ポルタロッサ」を開店致しました。

”ポルタロッサ(Porta Rossa)”とはイタリア語で「赤い扉」を意味します。店の扉を赤く塗ったことから、この名前を思い付きました。イタリアのフィレンツエにも同じ名前の通りがありプッチーニのオペラ「ジャンニ・スキッキ」のアリアにも登場する、イタリア人の耳にも馴染み深い名前です。

私は、実は初めから料理の道を志していた訳ではありません。大学でイタリア語学が専門だった事から、イタリア留学を経験し、そのことがきっかけで食に興味を持つようになったのです。ワインを傾け、ゆっくりと時間をかけておしゃべりとお料理を楽しむ、イタリアの人々の食事スタイルのなんと豊かなことでしょう。

大学院を修了後、ミラノに本社を置く建築デザイン会社に就職しました。イタリアと言えば石の建築。この時私は、大理石の細かいチップを張り合わせて建築を彩るモザイク画の仕事に携わる機会を得ました。イタリアの職人さん達と寝食を共にしながら仕事をするという、貴重な経験です。彼らのモノづくりに取り組む真摯な態度に接し、自らもモノづくりに取り組む仕事がしたいと思うようになりました。こうして、全くの独学で料理の真似事が始まりました。会社勤めをしながら、週末に遊び半分で始めた料理ですが、やればやる程、時間を忘れてどんどんのめり込んで行きました。

イタリアで食べたあの味を再現したい。そんな想いでひとつひとつ、レパートリーを増やしていきました。しかし、お客様からお代を頂戴してお料理を作るとなると、我流だけでやるには限界があると感じ当時の営業先であったリストランテタントタントの河上シェフに師事をお願いしました。

無謀とも言える私の計画に、シェフは真摯に耳を傾けて下さり、厳しく指導して下さいました。実際にレストランで働いてみて分かった事は、一皿の料理がお客様のテーブルに運ばれるまでにどれだけ地道で大変な作業の積み重ねがあるかという事です。少し大袈裟かも知れませんがこの時「24時間を捧げることが出来なければ店をやっていくのは無理だ」と思ったものです。そしてその地道な仕事は、あのイタリアの職人の仕事ぶりにも通ずるものだと気付かされました。


こうして「イタリア」と言うひとつのキーワードで様々な経緯をたどり、2004年「ポルタロッサ」を開店させる事が出来ました。それまでの経験を活かして自ら設計図を描き、出会ったたくさんの人々に助けて頂き、やっと作った12席の小さなお店です。

ご縁があった全ての皆様に、楽しいお食事と団欒の時間を過ごして頂けるよう、今日も朝から仕込みに励んでいます。

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店主  籔下康平 プロフィール

KOHEI YABUSHITA

1966年生まれ。枚方第2小学校、枚方中学、清風高校を経て大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)イタリア語学科卒業。同大学院修士課程修了。イタリアの建築デザイン会社およびイタリアワイン輸入商社に勤務。この間の仕事を通じて出会った「リストランテ  タントタント」の河上昌実シェフの下で修業。2004年、八幡市男山に「イタリア・ワイン食堂 ポルタロッサ」を開店。

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